木曽三川トライアスロン大会 初出場

6月8日、ついに初めてのトライアスロンのレースを迎えることができました。
半年前にトライアスロンに挑戦することを決め、道具を買いそろえ、準備してきました。


スイムとランは、これまでもレースの経験があるし、日頃から練習しているのでだいたいの想像はできたのですが、バイクとトランジットについては全く知識がなく、本当にゼロからのスタートでした。本やネットでいろいろ勉強したのはもちろんですが、なんと言っても現役のトライアスリート星野裕一君に、何度も練習に付き合ってもらって教えてもらったのが一番勉強になったし、本当にありがたかったです。
当日も、裕一君に紹介してもらった中部大学トライアスロン部の選手たちに、いろいろ教えてもらいながらどうにかレースに挑めました。彼らのサポートがなければ完走どころか、スタートできたかも怪しいくらい頼りに頼りました。本当にありがとう。
もちろん、彼ら以外にもたくさんの人に迷惑をかけたり、お世話になりました。特に日頃の練習やこの大会に快く送り出し、応援してくれた家族の支えは、最高の心の支えとなり、レース中の大きな力となりました。
本当に、自分は、自分の周りの皆さんのおかげで、好きなことをやらせてもらい、幸せな人生を送れており感謝、感謝、感謝です。


さて、今回のレースの最大の目標は「完走」だったので、それが達成できただけで十分なのですが、次回以降さらなるレベルアップをするために、今回のレース中の反省を自分用のメモとして残しておこうと思います。
【SWIM】
最も得意とする種目なので、ここで前に出ようということはレース前から決めていました。第一ウェーブだったので、前に泳ぐ人は居ません。スタート2分前の合図で水に入り、スタート位置に付きます。フローティングスタートなので、プカプカ浮いた状態で地味に戦いながらポジションを確保します。できるだけ前で、かつできるだけ最短距離となる位置に居ましたが、当然そこは人気の場所なので、位置取りが激しかったです。多少距離が伸びても、もう少し外側に位置取ってもよかったかもしれません。ただ、そんなに問題はなかったです。スターターの合図に、みんなで雄叫び(?)で返事し、スタート! こういうスタートは水泳のレースでは味わえないおもしろさでもあります。
スタート直後は、とにかくぐちゃぐちゃ。。顔を蹴られたり、ゴーグルを外されたりしないように注意しながら、空いている隙間を探して入り込んで進み、また前を見ながら場所を探す、そんな繰り返しです。
250mでの最初の折り返しに付く頃には、だいぶ人も減ってきますが、それでもまだ自分の思い通りのコース取りはできません。前を泳ぐ選手の左後方を泳いでいると、その選手が左に寄ってきて、コース左に追いやられそうになり、ちょっと下がって右に出たり、その反対だったり、コース取りに神経を使います。その代わり、ペースは思ったほど皆さん速くなかったので、無理をせず先頭集団の中でついて行きました。
500m泳ぎ1周目の周回が終わる頃には、一人が3mくらい前にいて、そのあと僕を含めた二人の選手が並んで泳ぐような感じになりました。もう、コース取りに苦労する感じはなくなりました。木曽三川のコースは、1周回毎に陸に上がって、飛び込まないといけないので、泳ぎ終わって立つタイミングも難しいです。1周目は早く立ちすぎて、水の中をちょっと走る感じになってしまいました。
2周目の飛び込み時点で2位でした。2周目に入り、体も心も余裕が出てきて、頑張れば前の選手も十分に抜ける感じでしたが、グッと堪えて後ろをついて行きました。それがとってもよい戦術だったと気付いたのは、その直ぐ後でした。
2周目の折り返し(750m)付近から、周回遅れの選手を抜かなければいけなくなってきました。周回遅れの選手も自分が抜かれるということに気付けば、よけてくれたりしますが、それまでは必死に泳いでいるし、そのあたりの選手はかなり蛇行したり、手足をかなり広げて泳いだり、突然平泳ぎになったりして、不意に近づくと蹴られたり殴られたりします。トップの選手がその露払いをしてくれるので、ぴったりその後ろをついてゆくことで、無事に周回遅れ選手をパスしてゆけました。
そのまま2周目は2位で終え、3周目に突入。ドンドン周回遅れの選手が増えてきて、スタート時点よりも泳ぎにくい感じになってきました。でも、体はとてもラクだったので、楽な感じで泳ぎ続けました。最後の折り返しを過ぎたあと、周回遅れの選手をパスしているうちに、トップ選手とはだいぶ横に離れる感じになってしまいました。でも、もう後はゴールまで泳ぐだけなので、あまり気にせず、周回遅れの選手をパスしてゆきました。レース前の裕一君から、スイムとバイクの最後は、ちょっとスピードを落として呼吸を整えて、トランジットや次の種目に備えた方がよいというアドバイスをもらっていたので、最後はちょっとスピードを落としたつもりでしたが、トップを泳いでいた選手はさらにスピードが落ちていて、ほぼトップで水から上がりました。


【トランジット1】
何度も何度もイメージトレーニングしていた通りに、ウエットスーツのジッパーを降ろし、腕を抜き、ゴーグルとキャップを外しながらトランジットエリアに入りました。ここまでは、想定を越える順調さでした。
ところが、ここで大ミス。。自分のバイクの置いてある場所を間違え、一つ違うラックの前をうろうろ、やっと自分のバイクを見つけた時には、すでにバイクを押して走る選手が見えました。軽く30秒はロスしました(課題1)。
自分のバイクの前に付いてから、ウエットスーツを脱ぐ、サングラスをつけてヘルメットをつけて、バイクをラックからはずす、この流れは、イメージ通り、ほぼ完璧にできました。バイクスタート時点では3位でした。


【バイク】
バイクを押してバイクスタートに走ってゆき、スタートラインを越えてから、バイクにまたがり、右足をバイクシューズの上に置いて漕ぎ出しました。・・・が、左足がうまくバイクシューズに乗らず、ちょっとふらつきましたが、これは何度も練習していたおかげで、そんなに焦らず直ぐに体勢を立て直してスタートできました。30km/hになったところで、右足をシューズに入れ、一漕ぎして、左足をシューズに入れ、それぞれマジックテープで締めました。
本格的に漕ぎ出した直後に、一人の選手に抜かれました。バイクでたくさん抜かれることは、想定内なので焦ったり無理に頑張ったりせず、マイペースでこぎ続けました。直ぐ後に、また一人抜かれましたが、以外にその二人がぶっちぎってゆく感じではなかったので、ドラフティングにならない程度に距離を保って、ついて行きました。その2選手は、ずっと一緒に走っているので「これっていいのかな?」と思いつつも、自分はそれに合流しないように、でもドンドンはなされないような距離で走り続けました。
最初の折り返しで、慣れない僕は安全運転ですが、前の二人はだいぶ前に行ってしまいました。バイクのブレーキング、コーナリングテクニックは、かなりの改善の余地があります(課題2)
直線ではだいぶ追いつきますが、追いついた頃にまたカーブで離され、また直線で追いつく。それをしばらく繰り返していましたが、2周目の後半には、もう追いつけないようになってしまいました。その頃には周回遅れの選手がだいぶ増えてきて、神経を使うようになってきました。だいぶ速度差があるので体力的には負担は少ないですが、フラフラされたり、その前の選手を抜こうと右に出られたりするとビビります。慎重に周回遅れの選手を抜きながら、2周目を終え、3周目に突入。
ますます、周回遅れの選手が増え、ひたすら抜きます。周回遅れ以外では前に選手は見えないので、自分の位置などもよくわからず、まさに自分自身との戦いです。次のランのことも考え、できるだけ脚を温存しつつ、でもそれなりに頑張る。体全体の疲労感は思ったより少なかったのですが、曇りという予報が大幅に外れ、かなりきつい日差しで、日に当たっているところが痛いを超えて、冷たい感じがしてきて、それがちょっと不安でした。
まだ心にも余裕があったので、次のトランジットのことや、ランのことなどを考えながら漕いでいて、ふと気付いたのが、そういえば、最初の2人以外にまだ誰にも抜かれていないということでした。予想(予定)では、バイクではだいぶ抜かれるはずだったので、意外でした。これはもしかして、結構いいかも、なんて考えていたら、後ろから「右通ります」と声をかけられ、あっという間に抜き去れました。
やっぱり、速い人は速いなと思いながら、危なそうなときは、声をかければよいんだと言うことを学び、それから、ちょっと不安なときには「右通ります」と声を出しながら抜いてゆきました。
3周目も、もうすぐ終わるという頃に、結果として今回のレースの最大のミスに気付きました。ドリンクを飲みきってしまったのです。曇りの予報だったので、当初は500mlのボトル1本で行こうと思っていましたが、スタート前に急遽、もう1本ボトルをつけました。でも、手持ちの水が残り少なくて、2本目は300mlほどだけ入れてました。それが、バイクの途中で全部飲みきってしまったのです。暑さと湿度の高さは、想像以上に水分を必要としてました(課題3)。結局これがランの失速につながりましたが、まだ、バイクの時点では体はまだ大丈夫だったので、若干スピードを落としながら、最後の4周目を走りました。
途中でまた、二人くらいの選手に抜かれましたが、それ以外は何十人と周回遅れの選手を抜きながら、最終周を周回しました。
最後の直線に入り、これも事前に何度か練習したとおり、シューズのマジックテープを外し、脚を靴から浮かせて、直ぐに脱げる体勢にしながら、バイクフィニッシュに向かいました。ところが、ここで小さなミス。周回コースから外れて、トランジットに向かうコースが分からず、ちょっと違うコースにそれ、係員に「こっちだよ」と言われて慌てて、コースに戻りました。降車ライン手前でしっかり停車し、バイクを降りました。


【トランジット2】
まだ、ほとんどバイクのないトランジットエリアに入り、「おぉ、結構速いぞオレ」なんて浮かれたのもつかの間、また、自分のバイクラックの場所が分からず、ラック周りを1往復半して、やっと自分のバイクラックにたどり着き、バイクを掛け、ヘルメットを脱ぎ、ランニングシューズを履き、キャップをかぶる、というこの流れはとても順調に終え、さぁ、ランスタート!
と思ったときに、ランコースへの出口を知らないことに気付きました。めちゃ焦りながら、とりあえず、ラックに沿って走って、係員に「ランコースはどっちですか?」と聞いたら、完全に反対側!!慌てて反対側に向かって走って、トランジッションエリアを抜け、ランコースに出ました。結果的にはこの時点で総合8位でした。


【ラン】
脚の疲れは、それほどでもなかったのですが、全身が暑さと水分不足で、かなりやばい状態になっていることが感じられ、ここへ来て完走できるのかちょっと不安になってきました。直後に中部大学の塩野君に並ばれ、ちょっと話をして、直ぐに置いてゆかれました。
先のことを考えると、絶望的になるので、とにかく、折り返しの給水所までと、ペースを落として走り続けました。折り返し地点が見えたとき、そこに給水所がないことが分かり、心が折れそうになりました。でも、家族に頑張ってくると言って、出かけてきたし、今日のためにずっと、いろいろ我慢してもらってきたのだから、なんとか歩いてでもゴールまでたどり着こうと、余分なことは何も考えず走り続けました。それにしても暑い。
ランは1周2.5kmのコースを4周します。1周目の終わりの折り返し地点に給水所が有り、水を飲み、頭から水をかぶり、2周目に入りました。給水所にスポーツドリンクがないのも予想外でした。マラソンなどの大会では水とスポーツドリンクと両方があるので、勝手にそう思っていましたが、水は吸収速度が遅いので、脱水になりかけているときにはスポーツドリンクも飲みたかったのですが、仕方ありません。
水をかぶって、体が冷えるとだいぶラクになりますが、それでも折り返し地点に着く頃にはすっかり暑くなってます。しかも、折り返し後は、若干の追い風が吹いているので、走っていると完全に無風に感じ、それがまた暑さを増強します。心も体も限界ギリギリですが、もう一回水をかぶればまたラクになると自分に言い聞かせながら2周目を終え、1周目よりも余計に水をかぶり、3周目へ。
ランのコースは、走り始めた時点で、アクアスロンの選手が走っているので、自分の順位は分かりません。ゼッケンを見ればどの種目に出ている選手なのか分かるのですが、細かく数えるような余裕は全く無いし、2周目以降には周回遅れの選手も混ざるので、全く分からなくなります。周回遅れの選手をたくさん抜きましたが、それ以上にたくさんの選手に抜かれたので、だいぶ順位も落ちてるなぁと考えるくらいの余裕が出てきました。
3周目を終え、またたくさん水をかぶり、水を飲んで最後の1周になりました。帽子やウエアに付いている水を脚につけて脚も冷やしながら、ちょっとだけスピードを上げて走りました。
そして、ついに周回を終え、周回コースからゴールゲートへの道を走り、ゴールテープを切ってゴールしました。


【ゴール後】
ものすごく感動するかと思っていたのですが、ゴール直後は苦しいのと暑いのとで、感動する暇もなく、ひたすら、水をかぶりまくり、水分を摂りまくりました。
苦しさが治まってくると、今度はいろいろなところが痛いことに気付いてきます。両足の小指に豆ができていて、右足の裏から流血していて、肩から背中にかけて皮膚が猛烈に痛い(日焼け)。
成績が発表されたので見てみると、
総合15位
年代別2位
タイム:2時間24分10秒(Swim 24分23秒、Bike 1時間12分52秒、Run 46分55秒)
密かに期待していた年代別の1位になれず、目標としていた2時間20分を切れませんでしたが、去年も出場している選手のタイムはみんな5分程度遅いし、1位、10位、15位の各順位のタイムも去年より5分以上遅いことを考えると、今日のコンディションはあまりよい状態ではなかったのだと思います。
そんな中、自分の息子でもおかしくないような若者たちにまみれての総合15位、年代別2位とも、初戦としては十分に喜ぶべき成績です。・・・が、あえてこれには満足せず、さらに上を目指したいと思います。少なくとも今回やらかしたミスは、簡単に改善でき、それだけで1分単位でタイムが縮められるものです。それらを改善しつつ、今年の夏は暑さの中でのランニングトレーニングもして、来年までに大幅に強くなってゆきたいと思います。

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